初めにモチーフを描き、背景を層としてずらし重ね、
ふちどりを残す独自の手法。
その境目も溶け合い始めた本作では、
すべてがひとつであることに立ち還りながら、
命の温度を保ちました。
モチーフも背景もひとつだと、
私自身が絵に気づかされました。
あらゆるものが本当はひとつなのかもしれません。
モチーフが背景に。
ふちどりがモチーフと一体化するところも。
概念のない部分です。
モチーフを後から描くとなると、絵具の特性上この滲むような透け感は出しづらいのです。
背景をあとから塗ることには、下の色を干渉させないという利点もあります。
正直そこまで考えて描いてはいません。
ただ描く対象を高い純度で抽出したいだけです。